ギャプランTR-5[フライルー]とは、ガンダムシリーズの公式外伝『ADVANCE OF Ζ』に登場する可変モビルアーマーである。
元ネタはイギリスの児童文学『ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち』に登場するうさぎ「ファイバー」のうさぎ語名。別の読み方ではフレア・ルー。小さな、たくさんという意味。
HRAIROO フライルー |
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型番 | ORX-005 |
全高 | 25.2m |
重量 | 50.8t(本体) 115.1t(全備) |
出力 | 3040kw(+410kw) |
備考 | フルドドⅡ |
装甲 | ガンダリウム合金 |
搭乗者 | ウェス・マーフィー(1号機) エリアルド・ハンター(2号機) |
兵装 | ビーム・キャノン |
ビーム・サーベル | |
ロング・ブレード・ライフル | |
スプレッド・ビーム |
ティターンズの実験部隊「T3部隊」のテスト機で、ギャプランTR-5[ファイバー]のコア・モジュールとなる可変MA。
ORX-005「ギャプラン」をベースにコンペイトウ技術局本部が改修を担当し、ガンダムTR-6のための戦術実証が行われた。
ベース機のムーバブル・シールド・バインダーは、G対策のためシールド・ブースターに換装されている。ヘッドにはガンダムTR-1[ヘイズル]の実験データをフィードバックしたトサカ型のセンサーを装備し、ガンダムタイプの様なツインブレードアンテナを採用している。
素体のギャプランはフェイスから「ファイバーガンダム」と呼ばれていた。しかしファイバーとの明確な区別のために後に「フライルー」と名付けられた。
フライルーの1号機はツインアイではなく、モノアイとなっている。
頭部はかつてモデルグラフィックスに掲載されたRX-272「ガンダムMk-Ⅲ”ハーピュレイ”」と同系の物も用意されている。
本機はフルドドⅡや各種パーツに換装することで、全ての戦場を単機で支配する絶対的な戦闘能力を持つ。これにより領域支配仕様(エリア・ドミナンス)というカテゴリーに分類された。
肩部のフルドドⅡはブースターやジェネレータ、武装ラック、クロー、ビームキャノンとしての機能を併せ持ったマルチウェポンで、装着機はフルドドⅡのドラムフレームでMA並の大型パーツを結合する「素体」にもなれる。
両肩部フルドドⅡのクローユニット、スラスターユニットは選択式で、ここで紹介するフライルーの場合、右肩部クローユニット(ハードポイント兼サブスラスター)、左肩部スラスターユニット(ジェネレータを内蔵したサブスラスター)を装備している。
腰部にはフルドドⅡの増加スカートユニットを装備。姿勢制御用バーニアスラスターが内蔵されており、他にもスプレッド(拡散)ビーム砲が装備されている。
リアスカートやフロントスカートにはマルチアームユニットを装備。これは武装保持に用いる。
強化パーツの重量増加に対応するためギャプランのムーバブル・シールド・バインダーに戻されており、火力だけでなく運動性能も大幅に向上している。
開発コンセプトはICBMを模した「弾道軌道による超音速侵攻」。当時としてもMS/MAをICBMに見立てるなど無謀とも言わざるを得ない新たな試みだった。
ロケットブースターを装備したファイバーMA形態を地上基地から大気圏外へ射出後に再び突入。大気圏突入時の引力作用から得られる極超音速飛行で敵目標地点への強襲を行う。巨大なプロペラントタンク兼メイン・スラスターのバインダーはフライルー直結式のスラスターと共に大気圏内飛行の為の膨大な推力を発生させている。
ファイバーは両サイドのドラムフレームに接続されたバインダーに2機のモビルスーツを隠し腕で固定して搭載し、目標地点に到達後に護衛機を展開させ、速やかに殲滅に移行する。大気圏突入の際は、ファイバーと搭載機の保護にIフィールドと冷却フィールド発生装置を使用する。
従来のICBMとの違いは、ファイバー単体が強力な戦闘用モビルスーツに変形するという点。MS形態時は巨大な複合防御バインダーを展開し、可動スラスターとして推力を転換させることで空中戦を有利に進める。拡散ビーム砲以外に固定武装がないためロングブレードライフルなどTRシリーズが使用していた武装を扱う。
しかし本機はある種の特攻兵器でもあり、作戦終了後の回収を考慮していない。元々MSは母艦との連携運用を前提に置いた艦載兵器である。技術の進歩で作戦行動時間が飛躍的に伸びたとはいえ、このトンデモない運用方法では逃げ帰る術が無く射出したら最後、元の基地に自力で戻れなくなる。
無論、ガルダ級の協力や打ち上げで戻れるのだが、補給活動もままならずに敵の反攻に晒されるという状況が考えられるため一転不利な状況に変わってしまう。この事からT3部隊所属のカール・マツバラは、旧大日本帝国の狂気の沙汰として名高い特攻部隊“神風特別攻撃部隊”に準え“カミカゼアタック”と揶揄していた。
狂気を孕んだ機体性質と裏腹に防御面は堅く、僚機を展開した際の殲滅力も凄まじいものがある。サイズや形状を含めてもはやギャプランを逸脱している。Gジェネでの威圧感溢れる姿はギャプランファン必見。
フライルーの火力強化案。
ギガンティック形態とは機体にサイコガンダム系の腕と脚(ギガンティックアーム/レッグユニット)を装備した形態である。腕は遠隔操作が可能なサイコガンダムmk-Ⅱのものもある。
本機の場合はギャプランTR-5[フライルー]ギガンティック・アーム・ユニット装備としてフルドドⅡを介してサイコガンダムの腕を装備しており、この装備が後のガンダムTR-S[エルアライラー]の前身となった。
ギガンティックユニット装備の発展型として大型の専用バックパックを介し、有線式の多連装ビーム砲付き火力強化型バインダーユニットを装備した機体が、ジオングのコンセプトを継承した「サイコギャプラン」である。
ガンダムTR-6による規格統一後、エリアルドのフライルー2号機にスラスターやウェポンカーゴの増設を行った。2号機はガンダム系(ガンダムMk-Ⅴ)のツインアイを採用し、フェイスもガンダムを想起させる形状に変わった。
武装は腰部マルチジョイント接続のクラッカーホルダーに束ねた投擲用クラッカーや開放型バレルキャノン、背部拡散メガ粒子砲1基を備えている。
また、この形態の装備の大半はガンダムTR-6[フライルーⅡ]とも共通している。
アドバンスド・フライルーにフルドドⅡを装備したTR-5の最終形態。機動力・火力・運動性能が高い次元のバランスで保たれたエリアドミナンス機の完成形。
ファイバー、フライルーの構想と機体名はTR-6の強化パーツに継承された。
(TR-1からTR-5までのTRシリーズ自体、ガンダムTR-6[インレ]に至る過程で派生した試作機)
TR-5はフルドドⅡやファイバー込みで大気圏離脱・突入能力と搭載能力を備えた機体を目指していた。フライルーは従来機の視点で全領域支配対応機(エリアドミナンス)というカテゴリを追求したが、ファイバーでは搭載能力を確保した機体を目指しており、結果としてサイズが大型化し、運用方法も全く異なる機体になっている。
→ガンダムTR-6[ウーンドウォート]
→ガンダムTR-6[インレ]
掲示板
12 ななしのよっしん
2017/07/24(月) 01:12:31 ID: tS01JZ2jKP
ギャプランを改造した素体→フライルー
フライルーに凄いバインダー付ける→ファイバー
フライルーに元のギャプランの装備とフルドドⅡ→フライルー・ラー
フライルー・ラーにTR-6用のパーツを付ける→アドバンスド・フライルー
フライルーにギガンティックアーム付けようぜww→サイコギャプラン
13 ななしのよっしん
2019/01/04(金) 16:10:37 ID: 6lpwjdbAPo
結局、キット化された形態ってどれに当てはまるんだろう…
ラーに近いんだけどもフルドドⅡを完全に装着してるわけでもなし
14 ななしのよっしん
2019/11/21(木) 22:07:43 ID: XrN1kDWeXQ
ゼータの時は数ある可変機の1機って感じで好きでも嫌いでもなかったけど
カラーと細部の変更でこんなにも格好良くなるのかと当時は感嘆した思い出
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最終更新:2025/06/06(金) 04:00
最終更新:2025/06/06(金) 04:00
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