鎮元斎とは (チンゲンサイとは) [単語記事]

鎮元斎（チン・ゲンサイ）とは、SNKの格闘ゲーム『THE KING OF FIGHTERS（KOF）』シリーズの登場キャラクターである。

概要

酔拳を始めとする中国拳法全般に精通した仙人で、サイコソルジャーである麻宮アテナや椎拳崇の師匠。二人の出典作である『サイコソルジャー』には登場しないKOFのオリジナルキャラクターである。自身は超能力者では無いが邪悪な気を感じ取ることができ、超能力を正義のために使えるように少年少女を導いている。

KOFに出場する目的は大会の裏に潜む邪悪を討つためであり、『'96』では純粋な腕試しのための出場に難色を示したが、強者との戦いを通じて成長しようとするアテナと拳崇の意気込みに押され、二人の成長を認めている。

仙人と言われるわりには妻帯者であり、アテナのアイドル活動にも理解があるなど世俗にも通じている。『'96』では街に下りて荒くれ男と戦っており、『XIII』では上海の喧嘩屋であるシェン・ウーとの因縁が判明するなどストリートファイトにもわりと慣れている。

『'94』の初登場時点でタン・フー・ルーと交友があることが明かされており、『XIV』では実に22年越しに本編で共演することとなった。

当初は好きな食べ物は「酒」だったが、90歳近くなってから食道楽に目覚め、「老い先短いので色々な食べものを味わいたい」として好きな食べ物が10種類以上に増えた。『2001』以降は「サーモンレモン、レタスチャーハン他」と省略されている。

『2003』以降はネスツを離れたK´にちょっかいを出してKOFの舞台に引っ張り出している。改造手術によるものとはいえ邪悪を祓う「草薙の炎」を持つK´に期待しているようだが、本人にとっては余計なお世話だと思われる。彼の相棒のクーラ・ダイアモンドとはいつの間にか仲良くなっており、『XIII』では彼女を好物のアイスで買収してKOFに出場させている。

モデルは映画『ドランクモンキー酔拳』でユエン・シャオティエンが演じた酔拳の師匠。格闘ゲームを手掛けると決まった時から酔拳使いの老人を作りたかったスタッフの念願が叶ったキャラクターでもある。担当デザイナーが老人が得意だったため期待以上の出来栄えとなったが、担当者はしばらく癖が抜けず、何を描いてもじいちゃんになっていたという。

担当声優

西村寿一：『'94』〜『2002』
松尾まつお：『XII』『XIII』
田中進太郎：『XIV』

性能

歩きやジャンプはもったりしており、通常技のリーチも短いが、素早い突進技や構えからの派生技など奇襲的な必殺技を持つ。トリッキーなキャラクターである。

『'95』ではイタリアステージかつ先鋒戦限定で八神庵にダイヤグラム10:0（入力ミスが無い限り庵必勝）をつけられる。このステージでは先鋒戦のみ画面奥から手前に両者がジャンプして開幕するのだが、キャラのジャンプスピードによって着地のタイミングが違うため、庵には先に着地されて（葵花1・2段目）×5→鬼焼きの即死コンボが確定する。特殊な入力が必要なので都市伝説とも言われていたが、実際に可能である。参考動画(YouTube)
『'96』では地面に寝転がる構えの「望月酔」がほぼ地面にしかやられ判定が無く、派生技も強力なので寝転がって待つだけで対処法が無いキャラも多い。
『2000』〜『2002』では必殺技の「酔杯靠」で酒を飲むことで技を解放するシステムが追加されたが、それまで普通に使えた突進技の「回転的空突拳」と対空技の「柳燐蓬莱」も酒が必要になった。『2001』までは1回使うごとに飲む必要があるが、『2002』では飲んだ回数をストックできるようになった。
『XII』『XIII』ではその場で座る「座盤跌」と片脚で立つ「張果老」の2種類の構えが追加され、操作の難易度は高いが接近戦の爆発力が高いテクニカルなキャラクターとなった。必殺技の「飲酒」で酒を飲むと攻撃力が増加し、さらに火力が強化される。
『XIV』では構えが削除されてシンプルな性能に整理された。スーパーキャンセルが追加コスト無しで可能になったため、必殺技キャンセル「鉄山靠」を絡めた連続技が主力となる。