三島由紀夫賞とは、新潮社の新潮文芸振興会が主催する純文学系の文学賞。略称は「三島賞」。
1987年、新潮社がそれまで主催していた新潮社文学賞→日本文学大賞の後継の賞として、大衆文学を対象とする山本周五郎賞とともに創設された。乱暴に言えば、文藝春秋が主催する芥川賞・直木賞に対抗して新潮社がやっているのが三島賞・山周賞。しかし、一般的な知名度は残念ながら芥川賞・直木賞には到底及ばない。仕方ないね。
対象は小説のほか評論、詩歌、戯曲も含むということになっているが、候補になるのは小説が中心。一応、評論が受賞したことも何度かあり、エッセイや学術論文が候補になったこともある。主要文芸誌掲載の中短編が対象の芥川賞とは違い、こちらは単行本書き下ろしも対象になる。
基本的には純文学系の若手作家(というか、まだ芥川賞を獲ってない作家)のための賞だが、なぜかときどき矢作俊彦や蓮實重彦のようなベテラン・大家が候補になり受賞することがある。映画監督の青山真治が監督した映画のノベライズで受賞したり、東浩紀が量子論SFの『クォンタム・ファミリーズ』(掲載誌は純文学誌の「新潮」)で受賞したり、同系統の賞である芥川賞や野間文芸新人賞と違って色んな意味でトンガった傾向がある。
芥川賞受賞作家は対象外となるようで、芥川賞作家が候補になったことはない。候補作選びの段階で、芥川賞さえ獲っていなければあとは気にしないということなのだろうか。
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最終更新:2025/06/03(火) 11:00
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