穿龍棍とは、MHF-GG(モンスターハンターフロンティア ダブルジー)から登場した武器種である。
概要
剣士 |
ハンマー
ガンランス
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---|---|
スラッシュアックス
チャージアックス
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穿龍棍
スラッシュアックスF
マグネットスパイク
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|
ガンナー |
ライトボウガン
ヘビィボウガン
ボウガン
|
穿龍"棍"という名の通り打撃武器。
変形するトンファー+パイルバンカーである。
情報が公開された当時はガード使用可能かつ手数武器という打撃武器で初の要素に注目が集まっていたが、その後さらなる目玉要素として穿龍棍のPVが公開されセルフジャンプしているのが確認された。
穿龍棍は地面に向かって杭を打ち出した勢いで跳び、敵を蹴ることで滞空する。
なお、穿龍棍はHR1から使える武器種ではなくG級ハンターでないと使用不可能。
この点は同じく追加武器であるスラッシュアックスFやマグネットスパイクと同様。
ちなみに、2017年の7月アップデートまでは歌姫のストーリーを一定以上進行していないと特典武器以外は生産が出来なかった。
変遷
いざ解禁されてみると、後述するように穿龍棍はスタン(麻痺武器であれば麻痺も)での高い拘束性能を持ちながらジャンプでモンスターの背中を攻撃でき、武器出し状態でのダッシュや受け身が可能、特徴の一つである龍気を使えば尻尾を切断したり、頭以外を殴ってもスタンさせる事ができたりする。更に二つ目の特徴のリーチ短の肉質反転機能を使うと、キリンのような一部肉質の硬い相手でもボコボコにできる。とこれ一つで何でもできてしまう超万能武器となった。
このおかげでMHF全体に穿龍棍が普及する事になり、従来の武器(特にハンマー)はめっきり担ぐ人が居なくなった。双剣すらもG3時点より数を大きく減らす事になったのだから、穿龍棍が如何に強いかがよく分かる。
中でも長い白ゲージを持ち手数武器としては破格の麻痺値によって麻痺スタンでモンスターを一方的に攻撃可能であったヴァシム・フワァールは瞬く間に広場を席巻、前年のMHF-G開始前後の殻王獄刀【玉鋼】のように2014年最も使用された武器と言えるだろう。
このように穿龍棍が強いのは運営も十分判りきっており、他の武器種の上方修正(単なる威力上昇に留まらない)によって調整された。
その結果現在は突出した部分では他の武器が勝るが、リーチ、型、装備などを臨機応変に変える事でいかなる相手にも対処でき、武器出しダッシュや受け身の快適さを持つ器用な武器という立ち位置になった。
これは元からだが逆にいうと誰でも適当に振りまわして強い武器ではない。
地/極ノ型であればコンボゲージを切らさないように抜刀状態で攻撃・回避を続けるPSが必要となり、
他の型についてもそれぞれ知識や技量が求められる武器である。
MHFが面白い武器を作り出したことは間違いないが、この万能性故に他の武器種を食うだけに留まらずモンスターに穿龍棍対策が組み込まれるというようなことも起こっており、MHF-Zの全武器種バランス調整以下の様な調整を受けた。
- ジャンプ回避の無敵時間、空中での攻撃アクションの威力とスタン値を下方修正
- リーチ短時に与えるダメージを下方修正(肉質反転効果にマイナス補正追加)
- ガード時の削りダメージ軽減
- 空中での回避が前後左右2回連続で使用可能になる
- 空中での滞空時間が長くなる
- 穿龍棍のみ効果が抑えられていた一部スキルの効果が他の武器種と同じ水準になる
G以降のMHFでは非常に珍しいことに強すぎた部分は下方修正という調整になった。
しかしその代わりに滞空しやすくなっており、何よりバランス調整のために穿龍棍装備時だけスキル効果が抑えられたりモンスターの攻撃や肉質が穿龍棍を対策したりということがなくなった。
これで武器の中で滞空だけに浮いていた穿龍棍も真にMHFの仲間になれたということだろうか。
しかしながら、他の武器が穿龍棍に追いつくための上方修正をいくつも受けた中で穿龍棍は大きな特徴である空中攻撃と肉質反転を大きく弱体化されてしまい、空中戦の有効度が下がったことで地上・空中を使い分けるのが強みの極ノ型の魅力も半減し(地上戦だけするなら天/嵐のほうが優れる部分があった)、今度は穿龍棍の使用率が激減してしまうこととなった。
この事態を受けてZ2.3(2018/4/18)で「火力・立ち回りの強化」、「リーチ&地上・空中選択のメリット強化」、「新システム」というキーワードのもと以下のような調整が入った。
基本的に極ノ型向けの調整で、肉質反転は無くなったがコンボボーナスの強化と空中EX回避によって空中戦は復活、もちろん臨機応変に地上戦を選択することも有効であり、リーチ短や龍気穿撃によってゲージの蓄積・維持もしやすくなった。
特徴
パイルバンカーのようなギミックを持つトンファーを用いた体術による攻撃をメインとし、ハンターには「コンボゲージ」、モンスターには「龍気」を蓄積する。
また、回避は四方へのステップとなる。
格闘王(体術の上位スキル)で各種キック攻撃が強化されるため空中戦を主にする地ノ型では必須。
だったのだが格闘王が乗るモーションはZで軒並み弱体化されてしまい、現在は空中戦をする場合極ノ型のEX回避を主にするため重要度はかなり下がった。
・コンボゲージ
コンボゲージは蓄積によって攻撃力が上昇し攻撃を当てたり回避(納刀時やダイブも含む)したりする事で増加するが、攻撃、防御、回避といった行動をしないと数秒でゲージが消滅する。
ちなみに回避が最も溜まり易く、威力の高い攻撃を回避するほど増加量が多い。
Z2.3で攻撃力の上昇量が上方修正され、最大で1.5倍(秘伝スキル発動時は1.6倍)になった。
・龍気
穿龍棍で攻撃していくことで部位ごとに蓄積していくエネルギー。
蓄積値はPT全体で共有しており、蓄積を進めていくと攻撃ヒット時のエフェクトの色が変わる。
他の状態異常同様に耐性もつくようだ(これも部位ごと)。
・龍気穿撃
龍気エフェクトが赤になった状態でこれを撃つ事で蓄積した龍気を炸裂させ、下記の通り蓄積した部位に応じた特殊状態異常を引き起こせる。
- めまい耐性弱化(頭):どこを殴ってもスタンエフェクトが発生、斬武器でも蓄積される(元々気絶値を持たない攻撃では1しか蓄積しない)。
- 出血(尻尾):尻尾に一定時間斬属性のスリップダメージを発生させる(尻尾切断も可能)。
- 龍気放出(その他):有効範囲内のハンターの斬れ味が15回復、一定時間武器倍率+25。
- 落し物(スタンしないモンスターの頭及び小型モンスター):剥ぎ取り素材を落し物として落とす。
龍気穿撃自体のダメージは低く(砲術スキルの効果があるがそれでも低い)斬れ味消費も大きいので龍気を炸裂させる以外の目的で使用するメリットはない。
また、ふっ飛ばし効果があることにも注意。
上述の通りZ2.3で「龍気穿撃で龍気を炸裂させると一定時間コンボゲージとEXゲージがMAXになり、コンボタイマーもストップ、EXゲージも消費しない状態になる」龍気共鳴という効果が追加された。
一定時間を過ぎてもゲージはリセットはされないのでゲージをMAXに回復するためにも使える。
また、龍気が炸裂した部位数に応じて龍気共鳴の効果時間が延長されるほか、この効果は同エリア内の穿龍棍を装備している他のハンターにも適用される。
・ジャンプ回避
大きな特徴としてジャンプ回避からの対空攻撃が可能。
MHF-Gは初代後継のMH2を基にしたゲームなのでシステムにジャンプはないが穿龍棍は跳べる武器として開発されたという事である。
空中では常時SA(風圧咆哮はスキルなしで防げない)、滞空攻撃は全て弾かれ無効でありステップによる回避も可能。
また、滞空攻撃を当てる事で若干浮き上がり少しの間滞空を続けられる。
空中では任意の位置調整ができないので、ステップや攻撃で調整する事になる。
・抜刀ダッシュ
地上かつ武器出し状態でダッシュが可能。
スタミナを消費するがSAが付いている。
現在は元々使える穿龍棍とスラッシュアックスF以外の全武器種も極ノ型で使用可能になっている。
・受け身
被弾して吹っ飛んだ際に任意で受け身を取り即復帰する事が可能。
空中でも「空中受け身」を取る事ができる。
便利だが使いどころを選ばないと乙に繋がるので注意。
現在は元々使える穿龍棍とスラッシュアックスF以外の全武器種も極ノ型で使用可能になっている(空中受身は穿龍棍のみ)。
・簡易ガード
片手剣のような簡易的ガードを使用可能。
ほぼ空気である。
・ガードポイント
一部攻撃には攻撃受け流し時間としてガードポイントが付いている。
これも割と空気。
リーチ変形
リーチ長モードとリーチ短モードを任意に切り替える事ができる。
特殊リーチ武器と違って実際の射程は殆ど変化しないが、
攻撃のモーションや仕様自体が変化する。
リーチ長モード
基本モードであり、地上で溜め攻撃を使用できる。
この溜め攻撃は頭以外に当てても気絶値を蓄積可能。
Z2.3からは一部を除いた攻撃の気絶値が+2される効果がついている。
リーチ短モード
リーチ長から空中での滑空蹴り(通称ライダーキック)など一部の攻撃動作が変化、滞空蹴りによる浮き上がりが多くなり滞空がし易くなる。
Z2.3からは攻撃によるコンボ/EXゲージの蓄積量が増加する効果がついている。
・旧仕様(肉質反転)
元々リーチ短の最大の特徴は肉質計算が、
「一番柔らかい打肉質+一番硬い打肉質-攻撃部位の打肉質」となる、通称「肉質反転」だったのだが、
Z2.3の調整で上記ゲージ蓄積量増加効果に替わって撤廃された。
この肉質反転が強力だったのは確かだがとにかく硬い部位を殴ればいいというわけではなく、肉質にメリハリが付いていて硬い部位と柔らかい部位が極端なモンスターの硬い部位に効果が大きいという事で、全体的にのっぺりな肉質の相手には大して意味がなかった。
例としてキリンやグレンゼブルのような、「体の大部分を占める殴り易い部位がとても硬く、的が小さいが極端に柔らかい弱点を持つ」モンスター相手であれば、リーチ短モードを使用する事でほぼ全身を弱点部位にしてしまう事が可能であった。
この効果によって新しいモンスターを出す際に肉質反転が有効であれば穿龍棍ばかり使われ、そうでないのっぺり肉質であるとそもそも不評になってしまうというジレンマが撤廃の要因の一つと思われる。
秘伝書スタイル
MHF-G7で実装された穿龍棍の秘伝書スタイル。
天ノ型と嵐ノ型はどちらも地上戦特化となっており、以下の共通仕様がある。
EXゲージの溜め方はコンボゲージ同様だが、攻撃力アップ効果は無く時間経過では消失しない。
また、MHF-Zで全武器に新しいスタイルである極ノ型が追加されGR1(当初はGR300だった)から使用可能になった。
地・天・嵐ノ型はそれぞれ個性が強く使い分けるという趣であったが、極ノ型はG級から使用可能と言うことで(穿龍棍の場合解禁自体G級からでありそれと同時に全てのスタイルが使えるようになるが)既存の型を併せ昇華させたという性質が強く、物によっては他の型のほぼ完全上位互換となっている。
しかし、そのため逆にできるアクションが多すぎて(コマンドの兼ね合いもあって)使いこなすのが難しかったりスキル枠が足りなくなったりする武器種もある。
極ノ型で任意受け身と抜刀ダッシュが全武器種で可能になったが、元からできる穿龍棍はそのままである。
天ノ型
・補助コンボゲージ
基本仕様はコンボゲージと同じだが攻撃力アップ効果は一切なく、EXゲージのチャージ速度を上げるものである。
・EX回避
EXゲージを消費して行える回避行動。
前後左右に出せて攻撃判定もあり、無敵時間が長めでありスタミナは一切消費しない。
横方向のもののみ2ステップとなり2ステップ目の方向は任意に変更できる。
EX回避による攻撃回避に成功すると一定時間地上連携の強化倍率が1.25から1.3に上昇する。
天ノ型はEXゲージを溜め易く地上でモンスターの攻撃を回避して攻撃を強化しつつ反撃するスタイルとなる。
また、スタミナが無くてもEX回避が可能なため闘覇スキルと相性が良い。
嵐ノ型
嵐ノ型では共通仕様に加えステップ回避から地上連携2に直接派生が可能となる。
・溜め突き/EX溜め突き
正拳突きのようなモーションとともに杭を打ち込む。
溜め攻撃であり単発威力に優れる攻撃。
他の武器種の溜め攻撃に比べて小さな隙に対しても溜めやすくなっている。
EXゲージを消費することで衝撃波付きのEX溜め突きに強化することができる。
・穿極拳舞
片手剣の無限連斬のような定点連続攻撃でありその場でモンスターをタコ殴りにする。
殴り回数に応じて穿極龍気が腕に溜まり、威力が上がっていく。
使用中はEXゲージを消費し続け、0になるか龍気穿撃入力でフィニッシュ技の穿極解放に派生。
・穿極解放
蓄積した特殊龍気を打ち込み炸裂させる事で追加ダメージを与える。
こちらも穿極龍気を溜める事で強化される。
これらの攻撃はスタン値は微量であり属性が90%カットされるため、麻痺スタンなどをさせて大きな隙を作った際に畳みかける手段として使用される。
穿龍棍の嵐ノ型は天ノ型+αという形ではなく、嵐では補助コンボゲージがないためEXゲージは溜まりにくくEX回避も使用できないことに注意。
回避や攻撃でEXゲージを貯め、溜め突き/EX溜め突きを当ててモンスターをスタンさせ、穿極拳舞から穿極解放を炸裂させるという戦闘スタイルとなる。
極ノ型
天ノ型のEX回避、嵐ノ型の溜め突きを引き継ぎ、地ノ型の滑空蹴りを復活させ、空中行動の更なる選択肢を追加した型。
モンスターや戦術に合わせて地上・空中戦を使い分けることができるが、この型ではEXゲージの下にコンボゲージが復活しているため、天嵐にあった地上連携のデフォルト威力UPはない。
コンボゲージは攻撃力増加効果のほかに、天ノ型の補助コンボゲージにあったEXゲージの蓄積値増加効果も併せ持っている。
なお溜め突きからEX回避に派生することが可能で、EX回避からは通常連携1を経由して溜め突き可能。
また、細かい変更点としてコンボゲージ消滅までの猶予が地ノ型より長くなっている。
更にZ2.3で空中EX回避が追加された。これによって空中連携のモーション値が下がって弱体化していた空中戦が復活し、地上・空中を使い分ける極ノ型が完成したと言える。
・空中パイル回避
パイル機構を使った空中での長距離回避、スタミナを消費する。
緊急回避手段と銘打たれており、着地するまで無敵時間があるのでパイル回避をした時の高度によってそれが変わる(一応、使用時に少し浮上はする)。
パイル回避後は必ず着地するがEX回避に派生できるようになっているので、空中連携で高度をわざと下げてパイル回避→EX回避とすると、リーチ短でも素早く地上に降りつつ回避行動を取ることができる。
・空中EX回避
地上でのものと同様にEXゲージを1ブロック使用する特殊回避攻撃。
前後左右に出すことが可能でモーションは短く2ヒットするほか、双剣の極鬼人回避に近い威力を持つ。
高度が下がりにくく当てると若干浮き上がりEXゲージがある限り連発可能(=龍気共鳴状態中は使い放題)なので、滞空を維持したり空中にいるままモンスターを追いかけたりできる。
地上のEX回避同様にモンスターの攻撃を回避すると威力強化効果が発生する(強化対象が地上連携のみかどうかは不明)。
穿龍棍技【穿凰】
穿龍棍の秘伝スキル。
という穿龍棍に特化した効果を持つ。
なお地ノ型と極ノ型ではコンボゲージMAXの補正と秘伝スキルの補正を合わせると攻撃力1.92倍(Z2.3以前は1.56倍)となり、武器倍率がかなりカンストしやすくなるので、穿龍棍の秘伝スキルを発動させる場合、秘伝書育成ミッションの武器倍率上限開放は非常に重要な要素となる。
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