GUNDフォーマットとは、アニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』に登場する架空の機動兵器用システム。GUND-ARM(通称ガンダム)が搭載している基幹システムである。
初出は、アニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』前日譚『PROLOGUE』。
概要
『水星の魔女』の時代A.S.(アド・ステラ)において、過酷な宇宙環境で人体に生じる健康被害を補助するために生まれた医療技術GUNDを、モビルスーツと呼ばれる機動兵器に軍事転用したシステム。
人間拡張を目的としたシステムであるGUNDフォーマットは、新鉱物パーメットを媒介として、人(パイロット)と機体(GUND-ARM)を有機的にリンクさせる。
公式サイトによれば、「GUNDフォーマット」理論の第一人者はカルド・ナボ。
GUNDフォーマットを採用したモビルスーツはGUND-ARM、通称ガンダム又はガンダムタイプと呼ばれる。
特徴
GUNDフォーマットは、他のモビルスーツのシステムと比べ、パイロットへのパーメットの流入量が基準値よりも高い。
先の決闘においてあの機体はパーメット流入値の基準を超えていました。
これはガンダムの基幹システムGUNDフォーマットの特徴を表しています。
(アニメ 『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第2話「呪いのモビルスーツ」Bパートより引用。)
GUNDフォーマットの搭乗者は、パーメットスコア3以上になると、顔に痣が浮かび上がる。データストームと生体コードが同調していないスレッタ・マーキュリー、ラウダ・ジェタークなどの痣の色は赤色で、データストームと生体コードが完全に同調しているエリクト・サマヤの痣は青色であった。また、劇中で登場する人物で生体コードと完全に同調していたのは2023年現在、エリクトのみであった。
GUND-ARMがガンビットを使用するなど、GUNDフォーマットの稼働レベルが一定の強さに達する事で、シェルユニットと呼ばれる額と胸部に設置された、情報伝達と処理を行う制御端末が赤く発光する。
GUNDフォーマットを使う事で、次世代群体遠隔操作兵器システムである通称「ガンビット」の操作が可能となった。
弱点
グラスレー・ディフェンス・システムズが開発したモビルスーツ、ベギルベウにはノンキネティックポッドと呼ばれる兵装が搭載されている。この有線式の遠隔操作端末はGUNDフォーマットリンクを妨害する攻撃「アンチドート」を行い、最終的にGUNDフォーマットのリンクを制圧し、GUND-ARMやガンビットの機能を停止させてしまうのである。
アニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』前日譚『PROLOGUE』では、このノンキネティックポッドにより、ガンダム・ルブリス 量産試作モデルLF-02は本体とガンビットの機能を停止させられ、撃破。ガンダム・ルブリスLF-03も一時的に動きを封じられ、左腕部を切断されるなど窮地に陥った。
歴史
GUNDフォーマットの誕生
医療分野に使われていたGUNDと呼ばれる身体拡張技術は、GUND開発元である研究組織「ヴァナディース機関」が地球企業であるオックス・アース・コーポレーションによって買収された事で、機動兵器「モビルスーツ」に軍事転用される事となり、GUNDフォーマットは誕生した。
GUNDフォーマットの危険性
GUND-ARMに採用されたモビルスーツシステムであるGUNDフォーマットは、非生物機構で動く18mもの巨大なモビルスーツの体を無理矢理人体とリンクさせ制御するのだが、搭乗者の負荷は計り知れず、データストームによる身体へのダメージの問題が浮上した。
GUNDフォーマットを採用したモビルスーツの搭乗者達には、心身に多大な負荷がかかり、顔に赤い模様を浮かべたまま虚空を見つめ続ける廃人が続出し、彼らは生命時装置に繋がれ病院に収容されていた。
GUNDフォーマットによる搭乗者の生命倫理問題
GUNDフォーマットによる搭乗者の生命倫理問題は世間に波紋を呼んだ。反対デモでは、ガンダムに我が子の生命を奪われたとのプラカードを掲げる遺族も現れ、オックス・アース・コーポレーション及びモビルスーツ開発評議会の説明責任が問われる事となった。
GUNDフォーマットの健全性の証明
そこでモビルスーツ開発評議会は事態を打開する為に、オックス・アース社の傘下にありGUND-ARMの開発元であるヴァナディース機関に対し、GUNDフォーマットの健全性を証明するよう、期限付きの課題を出すのだった。
ヴァナディース機関研究員エルノラ・サマヤはDEVICE AND PROGRAM SUPPRTING SELECTION FOR CONTROL TEST(制御テストのための選択を支援する装置およびプログラム)において、ガンダム・ルブリスLF-03に搭乗し、レイヤー33のコールバックを何度も行うが失敗し、遂に彼女はパーメットスコアの上昇も決断する。しかし、それは体に負担をかける事を意味していたので、上司のカルド・ナボ博士に制止され未遂に終わった。
レイヤー33のコールバックはカルド・ナボ博士により、ガンダム・ルブリスLF-03にたまたま認識させられたエルノラの愛娘エリクト・サマヤが成功し、レイヤー34となった彼女は一切の負荷が掛からずに、ガンビットの一種であるビットステイヴを見事に操るなどGUNDフォーマットの健全性を証明する形になった。しかし、ドミニコス隊によりカルド・ナボ博士を初めとしたヴァナディース機関の主要メンバーは生命を無力化され、彼らの住居だったフロント、フォールクヴァングは爆弾で木っ端微塵となり、GUNDフォーマットの健全性は世に出る事は無かったのである。
GUNDフォーマット採用機体の禁止
ヴァナディース機関とオック・アース・コーポレーションがドミニコス隊に襲撃されていた日と同日、モビルスーツ開発の監査組織の統轄代表に就任したデリング・レンブランは会見中に、ヴァナディース機関とオック・アース社の関わったガンダムが、敵の命だけでなく搭乗者の命すら奪う道具ではなくもはや呪いであると非難した。デリングは同会見中に、カテドラルは全てのガンダムを否定すると演説を終えた。
こうしてGUNDフォーマットを使ったガンダムは禁じられた機体となったのだった。
関連項目
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