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今村昌弘（いまむらまさひろ）とは、日本のミステリー作家。

概要

1985年長崎県生まれ、兵庫県神戸市育ち。岡山大学医学部卒。血縁者に声優の入江麻衣子（はとこ）がいる。

中学生のときに三雲岳斗『アース・リバース』を読んでライトノベルにハマり、スニーカー文庫から出ていた虚淵玄の『Phantom』『吸血殲鬼ヴェドゴニア』のノベライズを読んで強い影響を受ける。大学4年時に試験勉強の気晴らしとして小説を書き始め、大学卒業後、放射線技師として働きながらライトノベルの新人賞に短編を投稿していたが、給料が下がったのを機に仕事を辞め、3年間という区切りで投稿に集中することに。

ライトノベルは短編賞が少ないのでミステリーの短編賞にも手を伸ばすことにしたが、それまでミステリーは米澤穂信や連城三紀彦を読んでいた程度だったので、ミステリーを集中的に100冊読んで勉強し、2016年の第13回ミステリーズ！新人賞にて「ネバーランド」という作品で最終選考に残る。初挑戦でこれならと、米澤穂信から貰った選評や『金田一少年の事件簿』を参考にして初めて長編ミステリを執筆、3ヶ月後が〆切の第27回鮎川哲也賞に応募した。それが選考委員の絶賛を浴びて受賞した『屍人荘の殺人』である。

『屍人荘の殺人』は2017年 10月に刊行されるとミステリプロパーの間でもたちまち大評判となり、年末の「このミステリーがすごい！」「週刊文春ミステリー・ベスト10」「本格ミステリ・ベスト10」の3ランキング全て1位の三冠を達成、翌年の本格ミステリ大賞を受賞。オーソドックスなクローズド・サークルの本格ミステリに○○○を導入したインパクト抜群の内容は一般層にも受けてベストセラーとなり、翌年の本屋大賞でも3位にランクインし、2019年に映画化された。本作の登場は、本格ミステリ界に空前の特殊設定ミステリブームを巻き起こすことになった。

以後、デビュー作から続く〈剣崎比留子シリーズ〉を中心に、刊行ペースはやや遅めながら新刊を出すたびにミステリ界の話題を集め、令和の本格ミステリ界を牽引する作家として活躍している。

小説以外では、2021年放送のテレビドラマ『ネメシス』に脚本協力として参加、講談社タイガから出たノベライズ（全7巻）の1冊目も担当した。
2024年 1月配信のマーダーミステリー『歪んだ実験室の殺人』では原作・シナリオを担当している。

作品リスト

屍人荘の殺人 （2017年、東京創元社→2019年、創元推理文庫）
魔眼の匣の殺人 （2019年、東京創元社→2022年、創元推理文庫）
ネメシスⅠ （2021年、講談社タイガ） - 同名ドラマのノベライズ
兇人邸の殺人 （2021年、東京創元社）
でぃすぺる （2023年、文藝春秋）
明智恭介の奔走 （2024年、東京創元社）

作品別の各種ミステリーランキング順位（判明分）

赤は1位、青はベスト5。

作品名	このミス	週刊文春	本格ベスト10	ミス読み
屍人荘の殺人	2018年版1位	2017年1位	2018年版1位	2019年版2位
魔眼の匣の殺人	2020年版3位	2019年3位	2020年版2位	2020年版3位
兇人邸の殺人	2022年版4位	2021年3位	2022年版3位	2022年版5位
でぃすぺる	圏外	2023年10位	2024年版14位	2024年版19位
明智恭介の奔走	2025年版13位	2024年7位	2025年版26位	2025年版16位

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